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- 個性が光る、東京のオルタナティブスペースを巡ろう / 「私が好きな、アートがある居場所」Vol.1 シャラ ラジマ(モデル・文筆家)
ESSAY
2022.05.27
個性が光る、東京のオルタナティブスペースを巡ろう / 「私が好きな、アートがある居場所」Vol.1 シャラ ラジマ(モデル・文筆家)
Edit / Eisuke Onda
特集「居場所のかたち」のシリーズ「私が好きな、アートがある居場所」では編集者、モデル、キュレーター、プロデューサーなど、さまざまな方にアートが体験できるオススメの居場所を教えてもらいます。今回はモデルで文筆家のシャラ ラジマが普段から足しげく通う、東京のオルタナティブスペースやギャラリーを紹介。週末は、前衛的な若手アーティストの作品に触れる東京巡りなんて、いかがでしょう?
生活の延長線上にあるアートの場
私は数年前から様々な展示を見に行っているのですが、今回は美術館に行くだけでは見つけられないアーティストを知ることができるスペースを選びました。共通しているのは、友人が展示していたことをきっかけに知った場所。つまり、自分のコミュニティーや生活の延長上にある中で見つけた場所たちです。アートと一言に言っても美術館で見ることができるアカデミックな文脈で認められているもの以外にも、様々な形があります。そういうものも好きですが、私はギャラリーやオルタナティブスペースで見ることが出来る前衛的な作品に特に惹かれています。
① CALM & PUNK GALLERY(東京・西麻布)
最近、ギャラリーで開催していたSystem of Cultureの個展の様子
ここは六本木にあるギャラリーで、15年程の歴史を持つにもかかわらず、常にフレッシュな展示をしている印象です。私は絵画やファインアートについてほぼ知らなかったのですが、ここで初めてそういうものに触れる機会を得ました。ストリートアートやユースカルチャーを取り込んだ内容のものや、ファッションに接続性があるもの、海外のアーティストの作品、日本と海外のアーティストの合同展など、さまざまな切り口で国内外の作品を見ることができるのが特徴で、さまざまな出会いをくれる場所です。
住所:東京都港区西麻布1-15-15 浅井ビル1F
最寄り:東京メトロ「乃木坂駅」より徒歩8分
現在は「System of Culture 個展 “Exhibit 4”」が2022年5月13日(金)〜6月5日(日)まで開催
ギャラリーの詳細や展示の情報は公式HPにて
②CON_(東京・馬喰町)
CON_のオープニングの際にいただいたもの
つい一か月前(2022年4月)に、知人がはじめたスペースで、これからさまざまな面白い企画をしていく場所になると思います。自分よりも、もっと若いキュレーターやアーティストが手掛けている展示には新しい世代の美学を感じます。なによりも印象的だったのは、オープニングの際に配っていたこのスペースの名刺のようなもの。布に「CON_」と印字されたもので、その布の質感がこのスペースの美的センスそのものを体現しているようでいて忘れられません。それと、CON_がある東日本橋~馬喰町のあたりは数年前から新しいギャラリーがいくつかできていて、複数の場所を一緒に見てまわることができるのもポイントです!
Photo by Naoki Takehisa
Design by Mariko Okazaki
住所:東京都日本橋馬喰町2丁目2-14 まるかビル 4F
最寄り:JR「馬喰町駅」の6番C4出口からすぐ
現在は「界面体」が2022年5月21日(土)〜6月5日(日)まで開催。小寺創太、千葉大二郎、山縣瑠衣、BALL GAGは、メディアとメディアの間に侵入し、「界面体」を制作する。
ギャラリーの詳細や展示の情報は公式HPにて
③TOH(東京・代々木)
今年の3月にTOHで開催された立石従寛「Dive into the Mirage」展の様子
こちらも一年ほど前にオープンした新しいスペースで、友人が展示していたことがきっかけで知りました。様々な年代の作家さんが展示しており、空間を使ったインスタレーションや前衛的な作品が多い印象です。西向きに大きな窓があるスペースで、夕陽が入ってくるのがとても印象的です。その自然光を活かした作品があったり、逆に光を遮って完全に暗くしたり、作家に合わせて変化する空間の使い方が美しく、興味深いポイントだなと感じています。私が普段好きで見に行くような質感の作品が多く、友人たちが立て続けに展示していたことも含め、この中で自分と一番地続きに繋がっていて、訪れる機会も多い場所でした。
住所:東京都渋谷区千駄ケ谷5-20-11 第一シルバービル1B
最寄り:JR「代々木駅」の東口より徒歩1分
松田将英 個展「Magic Number」が2022年6月4日(土)〜6月19日(日)まで開催
ギャラリーの詳細や展示の情報はInstagramにて
information
シャラ ラジマ出演情報
日本テレビ系 4月期土曜ドラマ「パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル」緋山飛鳥役にて出演中。
Abema TV「カンニング竹山の土曜The NIGHT」チーム土曜ザナイトメンバーとして出演決定。
DOORS
シャラ ラジマ
モデル・文筆家
東京都生まれ。バングラデシュにルーツを持ち、東京の街で育つ。国籍や人種の区別にとらわれない存在感で、モデルとして、雑誌や広告、ランウェイなどに登場。2020年にはLOEWEのキャンペーンモデルに抜擢された。最近では文筆業も行っており、『GINZA』『現代ビジネス』で不定期連載を担当。彼女の価値観や美意識について自身の言葉で発信している。また、chim↑Pom from Smappa!Groupが森美術館で開催した展示「ハッピースプリング」のインスタレーション《道》で開催したイベント「道半ば」のディレクションを担当。
volume 02
居場所のかたち
「居場所」はどんなかたちをしているのでしょうか。
世の中は多様になり、さまざまな場がつくられ、人やものごとの新たな繋がりかたや出会いかたが生まれています。時にアートもまた、場を生み出し、関係をつくり、繋ぐ役目を担っています。
今回のテーマではアートを軸にさまざまな観点から「居場所」を紐解いていきます。ARToVILLAも皆様にとって新たな発見や、考え方のきっかけになることを願って。
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