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2022.07.18

作家 野原邦彦 編 / 連載「作家のアイデンティティ」Vol.1

Photo / Gyo Terauchi

独自の切り口で美術の世界をわかりやすく、かつ楽しく紹介する「アートテラー」として活動する、とに〜さんが、作家のアイデンティティに15問の質問で迫るシリーズ。今回は、ファニーで温かみのある作風で人気の作家の野原邦彦さんです。

Q.01 作家(主に彫刻分野)を目指したきっかけは?
好きなことで行きたかったことと、世の中の変化でしょうか。
彫刻、木彫へといったのは相性と能力的なもの。

 

Q.02 制作中によく視聴しているものは何ですか?
特にこれというのはなくて、その時流行っている音楽を聴いています。
作品が仕上がってくるとクラシックに変えることが多いかも。

 

Q.03 アトリエの一番のこだわりは?
アトリエを探すときにこだわった条件は、クレーン付、天井高、間口の広さ。

扉を開けると開放的な空間に。クレーン付きで、車が直接入ることができるアトリエなので、大きな木材も問題なく搬入可能。

 

Q.04 自慢の制作道具を教えてください
カーヴィングチェンソー、丸のみ、電動カンナ、じいちゃんの彫刻刀、粘土べら。

さまざま道具がズラリ。

「クマチーノ」
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クマチーノ

¥79,200-

お祖父様が使われてた彫刻刀の持ち手は長年使われてきた名残が。

Q.05 制作中にイヤになる瞬間は?
普段の生活でイヤになる瞬間はたくさんあるが、制作中は意外とならない。

 

Q.06 作品が完成した時の自分へのご褒美は?
肉、ネットカフェ。

 

Q.07 職業病だなぁと思うことは?
自分で作れると思って買わない。

 

Q.08 立体作品と平面作品とで決定的に違うことは?
フレームの有無。

 

「ウサチーノ」
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ウサチーノ

¥44,000 -

Q.09 作品に対する感想で、今まで言われて嬉しかった言葉は何ですか?
ずっと仕事に行けなかった人が展覧会を見た後、徐々に復帰できたという知らせを聞いたこと。

 

Q.10 嫉妬してしまう作家や作品は?(物故作家でも現役でも)
音楽家

 

Q.11 青春時代、一番影響を受けたものは何ですか?
広末涼子

 

Q.12 好きなお笑いは?(芸人に限らず、ギャグ漫画でもコメディ映画でも可)
最近、さらば青春の光のユーチューブを見てます。


Q.13 自分を動物に例えると何ですか?
パンダ

 

Q.14 あえて選ぶとしたら、個性がもっとも出る身体のパーツってどこだと思いますか?

 

Q.15 もしも作家になってなかったら、今何になっていたと思いますか?
なにかはわからないけど、自分が生きていきやすいことをしていると思います。


どの回答も興味深かったですが、制作中、作品が完成に近づくと、聴いている音楽をクラッシックに変えるというのが、非常に興味深かったです。ギアを入れる感じに近いのでしょうか。ユーモアに溢れ、観た人の心をほぐす野原さんの作品。その作品のおかげで、仕事に復帰した方がいらっしゃるというのは、実に心温まるエピソードですね。震災後やコロナ禍など、世の中に余裕がなくなるたびに、芸術は必要ない、アートは不要不急といった声が上がりますが、やはりアートは人にとって大切なものなのだと、改めて実感させられました。(とに〜談)

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作家のアイデンティティVol.2は「田島享央己 編」こちら!

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  • #アートテラー・とに〜 #連載

infomation
SIGNS OF A NEW CULTURE vol.11

■会期
2023年2月9日(木)〜2月21日(火)
※最終日は18時閉場
■会場
Artglorieux GALLERY OF TOKYO
東京都中央区銀座六丁目10番1号 GINZA SIX 5F
■入場料
無料

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¥198,000 -

作家のアイデンティティ_バナー

ARTIST

野原邦彦

アーティスト

gallery UG 専属
1982年北海道出身
2007年広島市立大学大学院芸術学研究科彫刻専攻修了
国内外で高い評価を得ている気鋭のアーティスト。作品のモチーフとなる人物や動物は、自らが持つ空間や香り、雰囲気、感覚、時間を量塊として見に纏い、愛らしくユニークでありながらも、拡張された身体としての奇妙さとミスマッチさの間を行き来する不思議な魅力を放出している。
2010年より海外でも個展やアートフェア、企画展に参加するなど意欲的に活動。2017年には上野の森美術館で個展、2018年銀座蔦谷書店 Art Atrium(Ginzasix)にて個展、2021年世界遺産二条城にて個展が開催されるなど、注目の若手アーティスト。 2021年大丸松坂屋では、SDGs活動の一環として、「Think Green feat.野原邦彦」ツアーで札幌、神戸、梅田、名古屋と巡回。その他、京都大丸にて2回、札幌大丸にて1回個展を実施。

DOORS

アートテラー・とに~

アートテラー

1983年生まれ。元吉本興業のお笑い芸人。 芸人活動の傍ら趣味で書き続けていたアートブログが人気となり、現在は、独自の切り口で美術の世界をわかりやすく、かつ楽しく紹介する「アートテラー」として活動。 美術館での公式トークイベントでのガイドや美術講座の講師、アートツアーの企画運営をはじめ、雑誌連載、ラジオやテレビへの出演など、幅広く活動中。 アートブログ https://ameblo.jp/artony/ 《主な著書》 『ようこそ!西洋絵画の流れがラクラク頭に入る美術館へ』(誠文堂新光社) 『名画たちのホンネ』(三笠書房) 

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